連載簿記講座

57.収益・費用の見越しって何ですか?

当期と翌期をはさんで後払いの費用や後で貰う収益が発生している状態の計上です

えみりん「今回は、収益でも費用でも、すでに発生しているのにまだ受取・あるいは支払をしていない場合に必要な処理の講義よ。」
すだっち「面倒だから、支払も受取もその場その場で済ませて欲しいものですね。」
えみりん「実際はそうもいかないものでしょ? 例えば当期に借入して翌期に支払いを済ませる場合、当期の分は当期の分として計上する必要があるの。」
すだっち「実際の支払いは翌期だとしても、計算上は当期の分は当期中に処理するわけですね。」


※9/1に返済期間一年の借入をした場合

えみりん「それじゃあ今回も問題を見ながらいきましょう!」


【問題1】費用の見越し

決算日をむかえた。2009年7/1に借り入れた600,000は借入期間1年・年利4%である。利息の支払は返済時とする。なお、当期は2009年1/1~12/31までの1年間である。

【解答】

(借) 支払利息  12,000         (貸) 未払利息  12,000

えみりん「この問題は支払う利息の当期分を計上するんだよ。仕訳フォーマットは下図を見てね。費用と書いてある箇所はその都度適切な勘定名を入れるんだよ。」

(借)「費 用」  ○○○   (貸)未払費用  ○○○

えみりん「まだ支払っていない費用は未払費用(負債)の増加として処理するんだよ。あとで支払う義務があるから負債として考えるんだよ。」


[費用の見越しの補足]

えみりん「費用を見越し計上したら、翌期首に再振替仕訳をするよ。未払費用勘定から費用勘定に振り戻すんだよ。簡単に言えば、ひっくり返すだけだね(笑)」

(借) 未払利息  12,000         (貸) 支払利息  12,000



えみりん「じゃあ次の問題を見てね。今度は収益の見越しだよ。」

【問題2】収益の見越し

決算日をむかえた。2009年4/1に貸し付けた200,000は借入期間1年・年利6%である。利息の受取は回収時とする。なお、当期は2009年1/1~12/31までの1年間である。

【解答】

(借) 未収利息  9,000         (貸) 受取利息  9,000

えみりん「この問題は受け取る利息の当期分を計上するんだよ。仕訳フォーマットは下図を見てね。収益と書いてある箇所はその都度適切な勘定名を入れてね。」

(借)未収収益  ○○○   (貸)「収 益」  ○○○

えみりん「まだ貰っていない費用は未収収益(資産)の増加として処理するんだよ。あとで受け取る権利があるから資産として考えるんだよ。」


[収益の見越しの補足]

えみりん「収益を見越し計上した場合も翌期首に再振替仕訳をするよ。」

(借) 受取利息  9,000         (貸) 未収利息  9,000



えみりん「前回の講義の繰り延べや、今回の見越しのような問題では、タイムテーブルを書いて時間の経過を俯瞰すると分かりやすいかも。」
すだっち「でも僕、計算結構苦手なんですよね。分数が出てきただけでびびったりして。」
えみりん「簿記3級においては簡単な計算式しか出てこないから落ち着いてやれば大丈夫! 考えて理解するのが面倒なら何回も同じ問題を解いて、解き方を覚えてしまうこと! 簿記の学習は、考えて悩むよりも手を動かして練習するのが大事なのです。」



<次回更新に続く>
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